1.おお,かみよ,しゅくふくのない, 安そくのない枯れた木,
無用の障害ぶつであると, 主はわれをばく露した。
されど「主よ,われを捨てず, 御手でわれを取り上げませ。
2.おんなたちがあさを取り, ろうざい工人がろうを取り,
鍛冶屋があらがねを取り, よう具つくり上げるよう;
じゅく練した主の手により, あいもてわれを取りたまえ」。
3.くだかれない意志のため, 金の性しつあらわれず;
ちょうこくできぬいわのよう, 天然は無用のはいぶつ;
主よ,もとむ:「われを捨てず, 御手のうちでくだきたまえ。
4.ばくやくは岩せきくだき, つちはせきざいくだく,
ひきうすはむぎをくだき, くるみくだき食べるよう,
主よ,どうか,せいなる手で, われ見捨てず,くだきたまえ」。
5.くだかれたのちにもなお, 炉のけい過はひつよう;
くだかれ,さらに調理され, ひとに供きゅうするため,
主よ,もとむ:「われを捨てず, はたらきのため成就しませ。
6.金かいが鋳がたにはいり, 有ようなかたちとなる;
むぎ粉こねて,みずと火で, 調理すれば食べられる;
火によりわれを成就して, なが愛でとわにたもちませ」。